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リビング・ウィル
      (終末治療の中止を求める意思表明書)

終末治療の中止をもとめる意思表明書(著者案)

 私はこれまでの人生を、私なりに一生懸命生きてきました。
 ここに、私の人生が終わるとしても、決して悔いはありません。

 いま、私は意識を失うような状態に陥っていると思います。あるいは、呼びかけには応じているかもしれませんが、意識は朦朧としていると思います。
 ということは、私はいま自分の力では水も飲めないし、食べ物も食べられないでしょう。 自分で呼吸ができない状態にあり、人工呼吸器により呼吸をしているかもしれません。
 繰り返しますが、私は、いま、私の人生が終わるとしても、決して悔いはありません。
 ですから、もし、人工呼吸器をつけてから48時間経っても、私の自発呼吸が戻らなかったら、人工呼吸器をはずしてください。
 たとえ、自発呼吸がある場合でも、もし意識を失ったり、朦朧となってから48時間たっても意識が戻らなかったり朦朧状態が続いていたら、点滴も栄養補給もやめてください。
 もし、私の意識状態に明らかな回復徴候が見られる場合には、さらに24時間待っていただき、その時点で、私の意識が戻っていなかったり、朦朧状態が続いていたら、点滴も栄養補給もやめてください。
 意識の判定は、厳密にしていただく必要はありません。ふつうの声の呼びかけに対し、声を出して答えなくなったら、意識はなくなっていると判断してください。
 また、点滴と栄養補給をやめた後、私が自分の力で飲み食いできる状態にないのなら、無理に飲ませたり食べさせたりしないでください。
 もちろん、そうなったら、昇圧薬も輸血も人工透析も血漿交換などもやめてください。
 もし、私が苦しがっているように見えるならば、その状態を緩和していただける治療は、喜んでお受けします。
 ただし、昇圧薬や脳圧低下薬などの、延命のための治療はやめてください。

 いま、私の命を永らえるために努力をしてくださっている、お医者さん、看護婦さんやその他の病院スタッフの皆さまにも、心から感謝しています。
 せっかく、努力してくださっている皆さまには、たいへん申し訳ありませんが、どうか、私の願いを聞いてください。
 決して、決して、悔いはありませんので、お願いいたします。
 私はこの終末治療の中止をもとめる私の意思表明書を、意識も清明で、書いている内容を十分理解している状態で書いています。
 たとえ、家族の誰かが反対しても、私の意思を尊重してください。
 48時間という時間は短いかもしれませんが、決して悔いはありません。
 どうか、私の願いを聞きとどけてください。

    年  月  日

                住所

                 本人自筆署名                     歳    印

      (可能であれば)家族自筆署名
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